通〜ぶりズム

街を通ぶって歩く、通〜ぶりストたちによるブログです

江戸からの橋渡し やすべえ

 

江戸の中心にあり、街道の起点となっていたことから名付けられた「日本橋」。国名の入った橋だからといって、豪華で圧巻的なものを想像してはいけない。さびれた青銅色の本体と、犬みたいな銅像(獅子像というらしい)が正面にあるだけなのだ。

某不動産が開発に力を入れていて、とてもおしゃれな街になってきてるんです。そう言った日本橋でアート展を開いているおじさんが、最後に「ここは置いていかれているんだけど」と付け加えた。そう、日本橋は駅近の開発はとても進んでいる。黒を基調とした大人っぽく、どこか和を感じさせるようなシックな建物、ゴミ一つないような、美しく整頓されたビル並木…確かに、きれいだ。でも日本って、こういう国だっけ?

日本橋は、日本国中の人足(労働者)が集まって橋が架けられたことに由来する説もあるのだという。しかし彼らの努力は、高度な技術で建てられた高速道路の陰に覆われている。なんでもかんでも便利で、綺麗になればいいのだろうか。古き良きものの意味を、履き違えてない?日本橋の街の開発を進めている人へ問いかける橋の獅子像の声が聞こえてくるようだ。

 

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像は陽の光をあびている