チャイナ行っちゃいな〜 にわ
通信技術や翻訳機能が進化し続けている今、海外留学に行く意味はあるのだろうか?
わざわざ飛行機に乗って現地に行かなくても海外の人とSkypeで会話することはできるし、外国語が話せなくてもgoogle翻訳を使えばある程度コミュニケーションをとることは可能だ。
北京へと発つ日が近づくほど、私はそんなことばかり考えるようになっていた。空気汚染が激しく食べ物は脂っこい、もしかしたら大学の寮も汚くてとてつもなくストレスフルな毎日を過ごすことになるかもしれない。中国への留学は自分で決めたことなのに、新しい環境に対する不安は大きかった。
予想通り中華料理は脂っこくてほぼ毎日韓国料理を食べていたし、たまに驚くほど空気が悪くなるし、トイレはだいたい和式でトイレットペーパーはなかった(大学の寮は意外と綺麗だった)。
でも北京へ行かなければ、タジキスタン人の外交官と友達になることも、北京大学の教授にバドミントンでボコボコにされることも、インドと一帯一路政策の関係を勉強することもなかっただろうし、他人には全く興味を持たないが身内や友人には最大限のもてなしをする中国特有の人間関係を知ることもなく、中国人は冷たいという偏見を持ち続けていたかもしれない。
勉強でも私生活の中でも、私は中国で数え切れないほどのことを学んだ。
こうした知識や経験、そこで生まれた友情は、オンライン上でも得られるものなのだろうか?バーチャル化が進む今だからこそ、異国の地に足を運び学ぶことの意味を考えたい。