通〜ぶりズム

街を通ぶって歩く、通〜ぶりストたちによるブログです

メキシコで感じるあたたかさ

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ティファナのセブンイレブン


カリフォルニアの南部の大学に留学していた私は、メキシコ人の友達に連れられ、その友達の故郷である国境の町ティファナに訪れた。国境の壁を横目にしながら軽い入国審査をパスすると、そこにはアメリカとは別の世界が広がっていた。渡米してから4ヶ月ほど経っていたが、私はむしろそこで、「アジアに帰って来たみたいだ」と感じた。それほどの安心感があったのである。アメリカは何もかもが広大だが、ティファナの住居は密集し、至るところにセブインイレブンなどのコンビニなどもあった。当時少なからず日本が恋しくなっていた私は、ずっとここにいたいと思ってしまうまでにそのメキシコの街が気に入ってしまった。


衝撃を受けたのは街の作りだけではない。街行く人のホームレスの人々に対する態度に私は度肝を抜かれてしまった。車の中で信号待ちなどしていると多くのホームレスの人々がお金をねだりに寄ってくるのだが、そこで窓を開けて金をやる人が多いのである。実際、現地の案内を頼み一緒にまわっていたメキシコ人の友達の叔父さんもやすやすとお金を渡していた。自立を阻んでしまうのではないかという懸念もあるが、その寛容さにはあたたかさを感じた。経済格差が深刻なメキシコだが、人を助けるのが当たり前というこのような人々によってこの国はまわっているのだろうか、などと感じた。