通〜ぶりズム

街を通ぶって歩く、通〜ぶりストたちによるブログです

固定された美を捨てて

突然だが、私は重めの奥二重である。友達に「どうすれば可愛くなるかなあ」と相談したところ「二重整形すれば?」と言われた。二重への憧れは私も強く、安くできるところを探し始めたのだが、ふと「二重だったらイコール可愛いのだろうか?」と感じた。

 

各国のスタイルは様々だ。しかし一重が多いアジア人は二重を求め整形をし、髪を茶髪にする。ユニクロやギャップなどでのモデルは西洋人であることが多い。ここにはアジア人ならではの劣等感・西洋への憧れを感じざるを得ない。アジア人であることの劣等感を私たちは知らずに感じているのかもしれない。

 

「『美』は必ずしも一つではない。」そのような考えが近年グローバル化の中で現れ始めている。

6月に、有名ランジェリーブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」のモデルの総チェンジが話題になった。磨き上げられた肢体の、「いわゆるモデル像」として挙げられる「エンジェルズ」と呼ばれた専属モデルたちは全員「卒業」し、外見を基準にすることなく選出したアンバサダーモデルに変更されていた。選ばれたのは、モデルのアドゥ・アケチ、プリヤンカー・チョープラー・ジョナス、ヴァレンティーナ・サンパイオパロマ・エルセッサー、サッカーのミーガン・ラピノー選手、フリースタイルスキーのアイリーン・グー選手、フォトグラファーのアマンダ・デ ・カドネ。多様な職業・人種・スタイルを持つ人々が選ばれているのが見て取れる。

また、パリコレでも「痩せすぎモデル」の出演禁止を決めていたり、マネキンのスタイルも「細過ぎ」ないように変更された。

アジア人らしい顔・体型。西洋人らしい顔・体型。違って当たり前のものを無理に統一し、一つに決められた「美」に向かおうとするとどこかで歪みが生じる。各国のそれぞれの美の中でも「らしい」から違った特徴を持つことさえざらにあるのに、それを全世界で統一するなんて、初めから無理な話なのだ。一つではない美をそれぞれが追い求め、それぞれにあった「美しい」を探す。それは最終的に「自国の文化を受け入れる」ことにつながるのかもしれない。