通〜ぶりズム

街を通ぶって歩く、通〜ぶりストたちによるブログです

誰の問題?

f:id:tuuburism:20210712231241j:plain「それは女性の問題だよね。もっと社会全体への関心はないの?」

この瞬間、私は心の中でこの会社ないなと思った。

就活の面接でよく聞かれる質問の1つに関心のある社会問題がある。私もこの春、画面の向こう側にいるスーツ姿の人間に何度も尋ねられた。一番企業ウケのいい回答が何だったのかは就活を終えた今も分からない。ただ1つ分かったことは一流企業の人事の中にさえジェンダーギャップを「女性だけの問題」として捉えている人がいるということだ。

日本のジェンダー指数は世界156カ国中120位。政治、経済、教育といったあらゆる分野において世界的に大きな遅れている。「女性は禁止」といった表立った差別はなくとも、「女性なんだから家のこともしっかりやらないと」「女性は男性を支えてあげないとね」といった空気は拭えない。そんな小さな抑圧が積み重ねられていくことで、女性は自分が女性であるということを理由に限界をつくってしまうのだと思う。

では、これは本当に女性だけの問題なのだろうか。私はジェンダーギャップは女性だけの問題ではなく男性も含めた社会全体の問題だと考える。また、例えジェンダーに関してはマジョリティであっても、別のくくりになったらマイノリティになることだってある。誰もがマジョリティにもマイノリティにもなりうるといった視点が必要だろう。

「女性の輝く社会を応援!」

こんな言葉が一種の流行り言葉としてあちこちで使われている。これまでは何の違和感も覚えなかったしむしろ肯定的に受け取っていた。でも最近、いったい誰が応援する側で誰が応援される側なのだろうと考えてしまう。応援する側の人間は、対岸の火事として遠くから応援しているだけなのだろうか。そこに当事者意識はないのだろうか。誰もが同じ社会の一員であるはずなのに応援する側とされる側の間に境界線が引かれているような気がして、若干の虚しさを感じてしまう。

#ジェンダー #若者