通〜ぶりズム

街を通ぶって歩く、通〜ぶりストたちによるブログです

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

越境のかたち

「あなたは何人(なにじん)なの?」 そう聞かれると、少し返答に困ってしまう。 私には、日本の血も、フィリピンの血も、スペインの血も流れているからだ。 だから私は少し考えて、「実は、クォーターなんです。」と答える。 しかし、そう打ち明けることに…

「アイデンティティ」とは

イサム・ノグチというアーティストを知っていますか?現在東京都美術館にて「イサム・ノグチ 発見の道 Isamu Noguchi: Ways of Discovery」(2021年4月24日〜8月29日)という彼の展覧会が行われている。恥ずかしながら私は、友人にこの展覧会に誘われて初め…

交流のかたち

高校1年生の時、シンガポールにいた私は現地の中華系の高校に通う生徒と交流する機会があった。“現地校体験”といわれるこの国際交流企画は、希望をすれば参加することができる。シンガポールにいるからこそできることをやってみたいと思っていたことや友人…

心の壁

アイデンティティという言葉をよく耳にすることがあった。大学の授業でもちろん、自分と似ているまたは違うアイデンティティを持つ人とも散々関わってきた。その言葉を完璧に理解したわけではないが、自分なりに解釈することができたような気がしていた。そ…

第18のゴール「歴史を伝える責任」

5月末、欧州からあるニュースが届いた。 27日、フランスのマクロン大統領は訪問先のルワンダで、(謝罪はしなかったものの)1994年のルワンダ大虐殺に関するフランスの責任を認めた。28日、ドイツ政府は20世紀初頭に当時の植民地ナミビアで犯した虐殺を正式…

遠くなる「海の向こう」

世界で新型コロナウイルスが猛威を振るった昨年以降、世界の国境は閉ざされた。現在ではワクチン接種が進む国々での行き来が再開しつつあるものの、依然として国境のハードルは高い状況は続く。コロナ下において、国境を越えての旅行は一気に現実味がなくな…

越境者の出会う街

アメリカのごはんは美味しくなかった。いや、よく味がわからなかった、と表現するのが適切かもしれない。 私の出身高校には、1年生向けの課外プログラム「アメリカ研修」なるものが存在する。例年、春休みを利用して有志20名前後がアメリカに渡り、ボストン…