通〜ぶりズム

街を通ぶって歩く、通〜ぶりストたちによるブログです

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ビジュアルのちから

コロナ禍以前の歌舞伎座の幕見席には、外国人観光客とみられる人々がちらほらいた。幕見席とは、歌舞伎の好きな幕だけを1000円程度で見ることができる席だ。当日券のみの販売で、気軽に歌舞伎を楽しめる席として人気が高い。 日本人であっても、歌舞伎の台詞…

「新しい文化」を食べてみる

韓国にはチャジャンミョン(漢字表記:炸醬麵、ハングル:짜장면)という麺料理がある。韓国でチャジャンミョンと言えば中華料理に分類され、どの中華料理屋さんに入っても必ずあるメニューと言ってもいいほど定番の中華料理として有名だ。このように韓国で広…

“なんちゃって”が地球を救う

最近の地球は機嫌が悪いと思う。 なかなか雨が降らなかったり、と、思えば雨が長引いたり、今年の冬はあまり寒くないと思っていたら、つい最近大雪が降って何百人もの人が足止めされたりしていた。 私はまだ生きてきて20年ちょっとしか経っていないが、幼い…

同じ窯の飯を、食えないひと

「同じ釜の飯を、食えない人」一昨年の秋、しっかり丸くなった自分の顔を鏡で見て渋々ダイエットを決意した。その頃我が家では、一週間に1日水のみで生活するという「月曜断食」なるものが流行しており、私も母と一緒に週一回の断食に挑戦した。軽い気持ちで…

コロナと地元の飲食店

東京から遠く離れた私の実家の近くには、かつて「キリシュナ」という、南インド料理屋があった。2013年に私の町内に移転してきたのだが、当時から本格的な南インド料理が味わえると評判の店だった。 シェフは、タミル出身のエドワードさん。家族でインドから…

同じ博物館に5回行ってみたら

同じ博物館に2年半で5回訪れるというのは、かなりのマニアに相当するのだろうか。タイトル通り、私が5回も見学したのはベトナム・ホーチミンにある戦争証跡博物館である。 戦争証跡博物館は、ベトナムの戦争の歴史を伝える博物館であり、戦場での目を覆いた…

想像力がもたらすもの

本当に辿り着くのだろうか。 窓から見慣れない景色を眺めながら、私はドキドキしていた。必死に耳を傾けていた車内アナウンスが目的地を告げた。無事到着したようだ。 駅から徒歩20分。とても近いとは言えない距離に、私はバスで向かった。 到着したのは「東…

共に生き、共に歌い続ける

2020年秋、北海道の白老にあるコタン(村)を訪れた。民族共生象徴空間「ウポポイ」である。ウポポイはアイヌ語で「大勢で歌う」という意味だ。ここではアイヌの暮らし、アイヌが奏でてきた音、アイヌが考えた世界観などを、アイヌを祖先に持つ人達が中心とな…